【福留孝介の目】◇15日 中日3―2阪神(甲子園)
本紙評論家・福留孝介さん(48)がMBSラジオの解説で阪神・佐藤輝明内野手(26)の三冠王について言及し、「狙える可能性は十分あると思う」と話した。
本塁打と打点はすでにトップ。ハードルが高いのは打率だが、福留さんは今後も打率が上がる可能性を示唆。その根拠を「今の3球」として、佐藤輝が3回2死の第2打席で見せた対応を具体例として示した。
その「3球」は中日・柳裕也投手(31)がカウント1―1から3球連続で投じた外角低めへのストレート。1球目は見逃しストライク、2球目はボール、3球目はファウルとした。
「まずストライクとボール、どちらともとれる球がストライクというジャッジで追い込まれた。その次も同じようなところへ投げて来た。以前なら追いかけて振りにいっていたところを振らずに見送ってボール。その次もどちらとも取れるところ来た。ここはファウルで逃れた」
この3球をへて最終的に四球。福留さんは「落ち着いている」と感心した。また、延長10回の三振からも昨年までとの違いを感じた。「本塁打を狙いにいっての空振り三振。本人の中で『仕方がない』としっかり割り切りができている」。三振かサヨナラの割り切りに成長の跡を見ていた。