Text by 金子厚武
Text by 今川彩香
音楽ライター、金子厚武の連載コラム「up coming artist」。注目の若手アーティストを紹介し、その音楽性やルーツをはじめとする文脈を紐解きながら、いまの音楽シーンも見つめていく。この第2回目にフォーカスするのは、7月25日から開催される『FUJI ROCK FESTIVAL』「ROOKIE A GO-GO」に出演が決まったyubioriだ。
2ndアルバム『yubiori2』を7月4日、ASIAN KUNG-FU GERATIONの後藤正文が主宰するレーベル「only in dreams」からリリース。このアルバムは、彼らの憧れでもあったという後藤がプロデュースも務めている。そんな後藤の影響も感じさせながら、田村喜朗(Vo,Gt)の表情豊かな歌心がオリジナリティを牽引している、と金子は指摘する。
そして、安易な連帯を持ちかけるのではなく、あくまで「個」の意志で声を合わせてこそ生まれるものがある……そんな想いも、その切実な歌詞から読み解く。連載初回に紹介したkurayamisakaともつながりがあるyubiori、オルタナシーンの盛り上がりやコロナ禍を経験したからこその共通点とともに、紐解いていく。
音楽は好きだけど、最近、新しいアーティストに出会えていない……情報の濁流のなかで、瞬間風速的ではない、いまと過去のムーブメントを知りたい……そんな人に、ぜひ読んでほしい連載です。