山本の被打率.199はリーグ3位、WHIP1.07は5位
MLB公式サイトは8日(日本時間9日)、サイ・ヤング賞を選ぶ模擬投票の最新結果を発表した。4月はナ・リーグ1位の支持を集めたドジャースの山本由伸投手だったが、4位まで“転落”する形となった。
模擬投票は37人の専門家によって行われ、今季これまでの成績と残りシーズンの活躍を想定して投票する。山本は1位票が1つで4位となった。今季は初のオールスターに選出されるなど、18先発で8勝7敗、防御率2.77の好成績を残しているが、前日7日(同8日)のブルワーズ戦ではメジャー移籍後最短となる0回2/3で5失点(自責3)だった。
MLB公式サイトのジェイソン・フォスター記者は、山本について「昨シーズン(18試合)の登板数にすでに並びました。昨季は怪我もあったが、今季は印象的なルーキーイヤーよりも少し良い成績を残しています」と評価。「彼の防御率2.77はドジャースの先発投手陣の中でトップであり、ナ・リーグ全体でもトップ10。また、109奪三振はドジャース投手陣の中で断トツの1位です。さらに、被打率.199はリーグで3番目に良く、WHIP1.07は5番目に良い成績」と、軒並み投手部門の上位に入っているとした。
もっとも、ライバルたちがさらに好成績を残している。今回最多27票が集まったフィリーズのザック・ウィーラー投手は防御率2.17がリーグ2位、148奪三振、WHIP0.84はトップに立っている。2位のパイレーツのポール・スキーンズ投手は防御率1.94が1位だ。また、3位に入ったジャイアンツのローガン・ウェブ投手も120回1/3がリーグ最多。山本に関しては、3人に比べて圧倒的な数値がないのは現状だ。
サイ・ヤング賞を獲得した投手は、過去に日本人では一人もいない。2013年にダルビッシュ有(レンジャーズ)がア・リーグで得票2位、短縮シーズンとなった2020年にダルビッシュ(パドレス)がナ・リーグ、前田健太(ツインズ)がア・リーグでともに得票2位に入ったのが過去最高だ。今季序盤戦は快投を見せ、最初の模擬投票で1位となった山本だが、徐々に順位を落としている。それでも勝負の後半戦にかけて逆転なるか、注目が集まる。(Full-Count編集部)