逆境に陥っても、決してめげることのない日本人。困難から立ち直ろうとする精神は、外国人にとっても驚くべきことのようです。フランス人YouTuberのアマンディーヌさんは、フランス・パリでラーメン店をオープンする予定の日仏夫婦に密着。立ち寄った場所で、フレンチシェフであるフランス人女性は、日本人のポジティブな精神を実感しました。いったい、どんなことだったのでしょうか。

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「ものづくりのまち」燕三条を訪問

 アマンディーヌさんが運営するYouTubeチャンネル「ボンソワールTV BonSoirTV」の人気企画「夢応援プロジェクト」では、フランス人が夢を叶えるために日本で奮闘する姿を追っています。今回は、パリ11区でラーメン店をオープンさせる予定だという、フランス人のリズさんと日本人の翼さん夫婦を応援することになりました。

 新潟県のほぼ中央に位置する燕市と三条市を合わせた地域の「燕三条」を訪れ、地元の職人文化や食文化に触れるサイクリングツアーに参加したアマンディーヌさん一行。「ものづくりのまち」の職人さんたちを訪ねました。

 その道中で、産業の歴史を伝える展示をしている「蔵ギャラリー」を訪問。今は金物の街と知られる燕三条において、昔は足袋作りや染め物が盛んだったことや、「和釘」の製造から金属加工技術が発展したことをガイドさんから教えてもらいます。

「悪いことがあっても、いい方向に持っていける」

 そこでは、燕三条で和釘を作るようになったきっかけについて、近くの川が頻繁に氾濫していたことも関係していたと知ります。飢饉になっていたところで、農業を営んでいた地域の人たちの副業として始まったのが、和釘の製造だったそうです。

 和釘の製造が、氾濫に悩まされた川を使って物流を広げるきっかけになったことを知らされた一行。アマンディーヌさんが「いい考えでしたね。ネガティブからポジティブに変えていく」と話すと、リズさんも「私もそう思いましたね。日本人らしさが出ている。悪いことがあっても、いい方向に持っていける」とうなずきました。

 アマンディーヌさんは「フランスなら『さて、引っ越ししようか』で終わり」と話すと、リズさんも「その通り」と言って笑いました。

 動画のコメント欄には「学ぶ姿勢、物事への向き合い方が素晴らしい」「日本の職人技と心をどんどん吸収してフランスに持って帰ってください」「これだけ自分の考えを、外国語である日本語で話せるのもすごすぎる」といった声が寄せられています。

Hint-Pot編集部