◆第107回全国高校野球選手権愛媛大会▽2回戦 西条7―0川之石=7回コールド=(16日・松山中央公園)
愛媛は、西条のドラフト候補左腕・宇佐美球児が8球団スカウトの前で2番手登板し1回無失点と、コールド勝利を締めた。
西条7点リードの7回、宇佐美がマウンドに立つと、プロ8球団のスカウトが熱視線を送った。最速143キロ左腕は2安打こそされたが、1イニングを無失点。この日最速は140キロで「球の質は良かったが、球速の部分では全然、物足りない。出力面が問題」と自身の出来に満足した様子はなかった。
4月のU−18日本代表候補合宿には選出されず「現実を見た。呼ばれていないということは(プロ入りには)まだ足りない」と悔しそう。だが、ヤクルトの平岡スカウトは「エンジンが大きい。将来性のある楽しみな投手」と評価した。
名前の由来は他でもない。現役時代に火の玉ストレートを武器にした阪神・藤川球児監督だ。エースは「甲子園に行く。結果を出して全員黙らせるくらいの意気込みで、高卒支配下でプロ入り」ときっぱり。次戦も持ち味の直球で押していくつもりだ。(松ケ下 純平)
◆宇佐美 球児(うさみ・きゅうじ)2007年6月4日、愛媛・西条市生まれ。18歳。大町小2年で大町ソフトボールクラブに入団。西条南中では軟式野球部。西条では1年夏からベンチ入りし、1年秋から背番号1。変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップ。182センチ、85キロ。左投左打。