北海道大学の構内などで強い毒性を持つバイカルハナウドに似た植物が見つかった件で札幌市は22日、毒性の疑いがある植物の市内全域にわたる緊急点検の結果を発表しました。

約2週間にわたる点検の結果、新たな生育は確認されなかったということです。

この緊急点検は先月に北大キャンパスで、今月3日には白石区のサイクリングロード付近でも毒性の疑いがあるバイカルハナウドに似た植物が確認されたことを受けて実施されたものです。

市は3日から18日までの期間、道路や河川の他、市民の利用が想定される公園やスポーツ施設などで目視による確認作業を行いました。

点検の対象は以下の通りです。

◇道路:幹線道路や自転車歩行者専用道路など、約1,527km

◇公園・緑地:2,742箇所

◇河川:86河川、約160km

◇その他市所管地:学校やスポーツ施設など1,997箇所

市によりますと点検の結果、新たな生育は確認されませんでした。

また、点検期間中に市民から市に寄せられた問い合わせは299件にのぼったということですが、そのほとんどがノラニンジンと呼ばれる毒性のない植物で、毒性の疑いのある植物は確認できなかったということです。

既に毒性の疑いがあるバイカルハナウドに似た植物が確認されている白石区の現場は、引き続き立入禁止措置が取られていています。

市は今後、北大からの助言を受け、毎年開花前に地上部を刈り取るなど、根絶に向けた対策を進める方針です。

市は、新たに似たような植物が確認された場合は、写真確認や現地調査を実施した上で、直ちに立入禁止措置や除去作業を行うとしています。