ことしで開館70周年を迎える魚津埋没林博物館(富山県)は19日、20年前に来館者から募った絵はがきなどが入ったタイムカプセルを開封した。訪れた人が当時を思い出し、顔をほころばせた。

 埋没林博物館は1954年、富山産業大博覧会魚津会場のパビリオンの一つ「埋没林自然保存館」として公開され、翌55年に正式に博物館に登録された。2005年には50周年記念として、来館者に将来の自分や家族、大切な人への絵はがきを書いてもらった。約400通が集まり、当時のパンフレットや新聞記事と一緒に資料室で保管していた。

 タイムカプセルの開封をホームページなどで周知し、この日は3組が訪れた。家族3人で来館した庄司絵里菜さん(30)=魚津市=は当時10歳。30歳の時に開封するということをはっきり覚えていたという。内容は「がんばれ!」など未来の自分へのメッセージで、「家族に向けて書いているだろうと予想していたから、驚いた」と笑った。ほかの絵はがきは順次郵送する。

 同館では博覧会の盛り上がりや同館の歴史を振り返る企画展を開いている。10月31日まで。