金鷲旗高校柔道大会(九州柔道協会、西日本新聞社主催)は最終日の24日、福岡市東区の照葉積水ハウスアリーナで男子の4回戦から決勝までがあった。県勢は佐賀商が5回戦に進出し、ベスト32入りした。佐賀工は4回戦で涙をのんだ。

 佐賀商は4回戦、阿波(徳島)と対戦。大将同士にもつれた試合は、大将・小畑永吉主将(3年)の奮闘で優勢勝ちした。5回戦はシードの天理(奈良)と闘った。副将・茶圓實人選手(2年)が相手大将を引きずり出したが、2人抜かれて力尽きた。

 佐賀工は4回戦、沖縄尚学(沖縄)と対戦。劣勢の中、大将・梶山拓海選手(3年)が相手の中堅と副将を抜いて大将同士の戦いに持ち込んだが、わずかに相手が上回った。 (米村勇飛)

佐賀商「攻めきれず」

 佐賀商は5回戦でシードの天理相手に互角の戦いを展開。副将が相手大将を引きずり出すも逆転を許し、16強進出はならなかった。井上安弘監督は「正直、勝ち試合だった」。大将の小畑永吉主将(3年)は「みんながつないでくれたのに攻め切れなかった」と反省を口にした。

 一方で、中軽量級の選手が多い佐賀商にとって「全国の強豪と互角に戦えた」(小畑主将)ことは自信にもつながった。金鷲旗での経験を糧に、来月開かれる全国高校総体での雪辱を期す。

佐賀工「悔い残った」

 佐賀工は沖縄尚学との4回戦で大将同士の接戦を制しきれず、昨年に並ぶ5回戦進出は逃した。先鋒の東影竜之介主将(3年)は、「最後は気持ちが競り負けてしまった」と悔やんだ。

 自身は両膝の全十字靱帯のけがを押して出場。高校最後の今大会も「万全の状態ではなく、悔いが残った」。大学でも柔道を続けるつもりで「この悔しさは大学での柔道にぶつけたい」と語った。

▽男子4回戦
沖縄尚学/(大将同士)/佐賀工
佐賀商/(大将同士)/阿波

▽男子5回戦
天理/(大将同士)/佐賀商