後にも先にもない、初代“二刀流王者”になった瞬間、辻皓平とケツは互いに抱き合い、辻は「ウソみたいや。マジで?」と口をあんぐりとさせた。漫才とコントの頂点を決める『アサヒビール スマドリ ダブルインパクト〜漫才&コント二刀流No.1決定戦〜』(日本テレビ・読売テレビ系全国ネット 21日 後7:00)で優勝したニッポンの社長。直前まで、バッテリィズとのツーマンライブをやってきたという、賞レース当日の過ごし方としては、かなり異彩を放つ2人が、2位のロングコートダディとわずか2点差という激戦を制し、2875組の頂点に立った。優勝後の会見で、辻が「もう1回やったら最下位かも」とつぶやくほど、勝負をかけたネタだった。

 ニッポンの社長は、辻皓平とケツによるお笑いコンビ、2013年に結成。『M-1グランプリ』は、2015年、18年、20年、23年に準決勝進出、『キングオブコント』は2020年から5年連続で決勝進出を果たしており、2020年に5位、21年に4位、22年に10位、23年に3位、24年に7位という成績を残した。2021年に「NHK新人お笑い大賞」優勝、22年「第57回上方漫才大賞新人賞」受賞といった受賞歴を誇る。

 漫才とコントをやってきた両立してきた自負ゆえ、ORICON NEWSが行ったファイナリストインタビューでは、辻が“心の叫び”を吐露する一幕も。「ずっと、どっちもやってきてもうたんで。まだ、どれも優勝していないので、出なしゃーないというか、やってきてもうた宿命というか。じゃあ、出ようという感じで。チャンスでもありますが、ピンチでもありました(笑)」。そんな自分たちの“強み”は何かと向けると、こんな言葉が返ってきた。