David Brunnstrom

[ワシントン 22日 ロイター] - 米連邦議会の中国共産党に関する特別委員会の委員長らは22日に公表されたヘグセス米国防長官宛ての書簡で、米国、英国、オーストラリア間の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の柱である原子力潜水艦のオーストラリア配備計画を強く支持すると表明した。

米国防総省は今年6月、バイデン前政権下で英国、オーストラリアと合意した原子力潜水艦配備計画について、トランプ大統領の「米国第一」政策と整合性が取れているかどうかを確認すると説明。同計画の検証を進めてきた。

特別委員会のジョン・モーレナー委員長(共和党)と民主党筆頭委員ラジャ・クリシュナムルティ議員はヘグセス長官に宛てた書簡で、中国の軍事力拡張と近隣諸国に対する威圧的な行動は、中国が「インド太平洋における勢力の均衡状態を変えるため軍事力を行使する準備を整えていることを確実に」示していると指摘した。

さらに書簡は、AUKUSの枠組みは「中国共産党が侵略を進めている状況に直面する中で、米国、英国、オーストラリアの集団的防衛力を劇的に強化するための重要な1段階になる」と説明。「AUKUSは米議会で超党派の議員から強く支持されている」と付け加えた。

その上で書簡は、米国とオーストラリアはそれぞれの潜水艦製造業の基盤、労働力、軍事体制を拡大するため、AUKUS枠組みの内側と外側で投資を続けなければならないと訴えた。