◇「あんぱん」薪鉄子役・戸田恵子インタビュー

 女優・声優の戸田恵子(67)がNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月〜土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)で6年ぶり6回目の朝ドラ出演。今作ならではの存在感を示している。国民的アニメ「それいけ!アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏と妻・暢さんをモデルに描く物語で、戸田は1988年のアニメ開始時から35年以上にわたって主人公・アンパンマンの声を担当している縁。主人公・若松のぶ(今田美桜)に大きな影響を与える女性代議士・薪鉄子役で、恩師・やなせ氏への感謝も込める熱演。戸田に撮影の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」シリーズなどのヒット作を放ち続ける中園ミホ氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算112作目。激動の時代を生き抜いた夫婦を描く。今田は2021年度前期「おかえりモネ」以来2回目の朝ドラ出演で初主演となる。

 やなせ氏をモデルとした柳井嵩役は俳優の北村匠海。配役について、戸田は「ビジュアルはもう、最高すぎますよね。やなせ先生も『俺もいい男になったな』と天国で驚いていらっしゃると思います(笑)。先生は華奢だったので、お顔の輪郭も全然違うんですけど、全体の雰囲気はピッタリ。それは、北村さんの演技力の賜物だと思います」と絶賛した。

のぶへの恋心は秘め、親友・辛島健太郎(高橋文哉)も焦れったい嵩。高知新報入社後、のぶのいる「月刊くじら」編集部に異動。絵の才能を発揮し、覚醒しつつある。任された2号目の表紙に“のぶ似の女性”を描き“公開告白”したものの、当の本人だけが気づかない。

 「私が言うのも非常に生意気ですが、やなせ先生の身内感覚で言わせていただくと、先生のナイーブさ、奥ゆかしさを本当に巧みに表現されていますよね。能ある鷹は爪を隠す、じゃなくて、もっと出していいんじゃないかと、視聴者の皆さんも嵩をもどかしくご覧になっているかもしれません。それぐらい北村さんが上手に演じられていて、佇まいがそっくりなことにビックリしています」と驚きを明かした。

 今後は嵩も東京へ。鉄子との再会もあるのか、注目される。