女子テニス元世界ランキング2位のオンス・ジャバー(チュニジア/現71位)が7月17日に自身の公式SNSを更新し、当面の間ツアーを離れることを発表した。

 現在30歳のジャバーはこれまでに5つのツアータイトルを獲得しており、最高峰の四大大会でも過去3度の決勝進出を経験。2022年6月には自己最高位となる世界2位をマークし、アラブ諸国出身の女子選手として歴史的なキャリアを築いてきた。

 しかし近年は度重なるケガに悩まされており、昨季は肩の負傷により9月に一足早くシーズンを終了。今季は年明けからツアーでプレーしていたが、3月の「マイアミ・オープン」(アメリカ/ハードコート/WTA1000)で23年に負ったふくらはぎのケガが再発し、その後は早期敗退が続いていた。過去2度にわたり準優勝している四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝コート)も1回戦を途中棄権して初戦敗退に終わった。

 ウインブルドン敗退後の記者会見でジャバーは、なかなか状況が好転しないことをこう嘆いていたという。「本当に悲しいです。自信も出てきませんし、今季はとても苦しいシーズンとなっている中で自分を追い込み続けてきた結果がこれです。また元気になれることを願っていますが、これからどうなるかはわかりません」
  苦境が続く中で下したツアー無期限離脱という大きな決断。更新したSNSでジャバーは2年近くにわたり故障を抱えながらプレーを続けてきたものの、「自分のことを最優先に考える」ためにテニスから離れることを決めたと綴っている。