エモシオン(1999年京都記念)
エモシオン(1999年京都記念)

 公益法人ジャパンスタッドブックインターナショナルは7日、功労馬支援事業の助成対象馬であるエモシオンが6日に死んだことを発表した。30歳。北海道日高町の白井牧場不二ファーム乗馬クラブで繋養され、余生を過ごしていた。

 父トニービン、母はオークス馬アドラーブルという血統のエモシオンは、栗東・小林稔厩舎の所属馬としてデビューし、2戦目で初勝利をマーク。続くつわぶき賞を連勝し、3歳初戦のすみれSを制してクラシック候補に名乗りを上げた。春2冠は皐月賞4着、ダービー9着に終わったが、菊花賞ではセイウンスカイ、スペシャルウィークに次ぐ3着と奮闘。〝最強世代〟と称される1995年生まれの中にあって、存在感を示した。4歳時には1歳上の菊花賞馬マチカネフクキタルを破ってGⅡ京都記念を制覇。大きな飛躍が期待された矢先に脚部不安を発症して休養入りし、その後は美浦、船橋へ転厩したが、活躍はできずに引退していた。京都記念は、名伯楽として名高い小林稔元調教師にとって最後の重賞勝ちでもあった。

 生産者でもある白井牧場はXのアカウントで「長い間ありがとうございました どうか安らかに」と追悼。当時を知るファンの間でも悲しみが広がっている。

著者:東スポ競馬編集部