新潟県上越市の中川幹太市長が、兵庫県三田市のコメについて「まずい」などと発言した問題で、上越市は29日(火)午前に市長が三田市役所などを訪れ、市長や農業関係者に直接謝罪すると発表しました。

 上越市によりますと、中川幹太市長は7月1日、市役所で歓談中、日本酒にまつわる話になった際、高校時代に住んでいた兵庫県三田市のコメについて「まずい」などと発言したということです。さらにその2日後に、上越市内で行われた専門学校の学生に対する講演中にも「あまり言ってはいけないが、あまりおいしくない」などという発言があったとしています。

 中川市長は、自らが三田市に住んでいた高校時代に食べたコメについて話していたということですが、三田市の田村克也市長は7日「今回の発言はふるさと三田を侮蔑する倫理観に欠けるもの」などとして中川市長に抗議状を送付し、公式の場での謝罪などを求めていました。

三田市・田村克也市長(今月10日)

 その後、中川市長から電話で謝罪を受けた三田市の田村克也市長が10日、会見を開き、「風評被害を考えると強い憤りを感じる」と発言。そのうえで「農業者や関係者のことを考えると、今後もどんな影響があるかわからない」として、10日の時点では謝罪を受け入れられないとしていました。

 上越市によりますと、中川市長は29日午前に三田市を訪れて市長や農業関係者に直接謝罪するほか、三田米を試食する様子を報道陣に公開する予定です。

■兵庫・斎藤知事「我が家も三田米」「おいしいと知っていただきたい」

兵庫県・斎藤元彦知事(今月9日)

 この問題をめぐっては、兵庫県の斎藤元彦知事も9日の会見で「我が家も三田米を食べていて大変おいしい。県民・全国のみなさんにも兵庫県産米、三田米は大変おいしいコメだということを知っていただきたい」などと発言していました。