36人が亡くなり、32人が重軽傷を負った京都アニメーション(本社・京都府宇治市)の放火殺人事件は18日、事件発生から6年がたった。事件現場の第1スタジオ跡地(京都市伏見区)で、追悼式が営まれた。
遺族や社員ら約150人が黙禱(もくとう)を捧げ、献花した。祭壇には36本のヒマワリがあしらわれ、八田英明社長や遺族、社員らが思いを語った。(茶井祐輝)
事件当時、入社3カ月だった社員が追悼の言葉を述べた。苦しいとき、迷うときもあるが、そんなときは亡くなった先輩や同期の「自分らしく前へ進めばいい」との声が聞こえるという。
「その声が、くじけそうになる心を何度でも立ち上がらせてくれます。皆さんが築き上げてきた『志』を強く胸に抱いて、私たちは前に進み続けます」
京アニの代理人を務める桶田大介弁護士によると、現在の社員数は186人。事件当時の176人を上回る。今年4月に入った11人をはじめ84人が事件後に入社したという。
事件後に公開されたのは、劇場が7作品、テレビシリーズが4作品。7月にテレビで放送が始まった「CITY THE ANIMATION」は、事件後に作り始めて完成した初めての完全新作だ。