水戸地方気象台は4日、茨城県つくば市柴崎付近で今月1日午後4時半ごろに倒木などの被害をもたらした突風についての調査結果を公表した。風速を毎秒約35メートルと推定。冷たい気流が地表にぶつかり、周囲に吹き出す「ダウンバースト」か、冷たい空気の塊が流れ出し、周囲の暖かい空気との境目で気流を起こす「ガストフロント」の可能性を指摘した。
調査対象はつくば市内と、かすみがうら市内の2カ所。両市では木造住宅や作業用足場の損壊、樹木の幹が折れるなどの被害が生じたという。かすみがうら市でも、推定で風速毎秒30メートルの突風が吹いたという。
つくば市天久保4丁目にある国立科学博物館筑波実験植物園では、1983年の開園当初からある高さ約15メートルのモミの木が根こそぎ倒れた。14ヘクタールの敷地に約7千本の樹木が植えられているが、30本以上の倒木被害が生じたという。
1日は県内の一部で強い雨も降った。午後4時半過ぎから同5時半にかけ、かすみがうら市と境町、石岡市では毎時100ミリを超す大雨が降り、数年に1度程度しか発生しないような短時間の大雨などの時に発表される「記録的短時間大雨情報」が出された。(鹿野幹男)