国や静岡県、下田市は22日、海外からの弾道ミサイル発射に備えた避難訓練を同市山間地の須原地区で実施した。外国から弾道ミサイルが発射され、国内への飛来の危険性が判明したとの想定で、発射確認後の住民の避難態勢を確認した。
 静岡県によると、主催関係者約20人のほか、住民ら約50人が参加した。「ミサイルが発射されたとみられ、屋内や地下へ避難を」とのサイレンに従い、運転や地域行事参加などの最中だった住民は屋内へ避難。須原区民会館に集まった老若男女は頭上で手を組んで足を丸めてしゃがみ込み、ミサイル迎撃に備えた。
 参加者の会社員土屋喜博さん(64)は「国際情勢を考慮すると、ミサイル発射の危険性が高まっていると感じる。自宅に限らずさまざまな状況での避難を考えたい」と危機感を強めた。
 ミサイル発射時の国民の初動対応強化が念頭。下田市が国、県の呼びかけに応えて、開催地として立候補した。県は「自然災害を含め、まずは県民に避難行動へしっかり動いてもらうことが重要」としている。