日立システムズは、金融機関などのウェブサイトを模した不審なサイトを検知する「PhishWallプレミアム」と同様の機能をスマートフォンの標準ブラウザー利用時にも実現した「PhishWall Mobile SDK」の提供を7月9日に開始した。
 PhishWallプレミアムは、コア技術である「PhishWall認証」によってインターネットバンキングでの取引の安全性を高め、不正送金・フィッシング詐欺防止を図るために、国内の金融機関約200行に導入されている。一方で近年、不正送金詐欺の被害が急増しており、その手口のほとんどがフィッシングによるものとなっている。PCと比較しスマホ利用時のセキュリティー対策は手薄になりがちな現状を受け、今回、不審なサイトを検知するPhishWallプレミアムの機能をスマホ環境でも実現したPhishWall Mobile SDKを開発した。
 これによってスマホ環境からインターネットバンキングを利用する顧客を狙う不正送金詐欺の被害を防ぎ、インターネットバンキングをより安全に利用できる環境作りをサポートする。
 具体的には、各金融機関の口座管理アプリケーションにPhishWall Mobile SDKを組み込むと、インストール時にアプリケーションが遷移するウェブサイトのURLを認証して、サイトの真正性を担保する。また、スマホの標準ブラウザーでもPhishWall認証によって、正規のURLかどうかを判別する。SMSに添付されているリンクをクリックすることで詐欺サイトに誘導されるケースについても、不審なサイトの検知機能が作動し警告表示を行うことにより詐欺サイトへのアクセスを未然に防ぐ。