27日に65年の歴史に幕を下ろす東映最後の直営映画館「丸の内TOEI」(東京・銀座)のファン参加型イベントが21日、同所で開かれ、劇場内の設備などをアップサイクルするクラウドファンディングの支援者に向けた劇場バックステージツアーなどが行われた。
参加者は、劇場支配人で東映映画興行部の小林恵司部長らの案内で、壇上に上がったほか、普段は見ることのできないスクリーン裏や映写室などを見学。映写技師体験も行われ、それぞれで記念写真を撮ったり、関係者に質問する人もいた。
劇場2階にはクラウドファンディングの返礼品サンプルを展示。座席シートや席札などから作られたタグ、スクリーンから作られたカードケースやキーホルダーのほか、巾着、バッグ、フィルム缶をデザインしたコースターなどが並んだ。
また、イベントの最後は特別映像が上映され、エンドロールに支援者の名前が掲載された。
今回のクラウドファンディングは、1960年の開業以来映画文化を支えた同劇場の記憶や思い出を、ファンとともに未来に受け継いでいくことが目的。6月2日から31日まで行われ、開催32日間(4日現在)で874人の支援者が集まっている。目標金額は510万8100円(達成済み)。
丸の内TOEIでは、27日まで「鬼龍院花子の生涯」「バトル・ロワイアル」「鉄道員(ぽっぽや)」など東映人気作品を上映。閉館後は、2029年ごろまでに商業施設が建設される。