Text by CINRA編集部

映画『ChaO』の美術ボード4点とスタッフコメントが公開された。


8月15日に公開される同作は、『鉄コン筋クリート』『海獣の子供』『映画 えんとつ町のプペル』などを世に送り出してきたSTUDIO4℃の最新作。絵を1枚1枚描く手書きアニメーションにこだわり、圧倒的な作画量と斬新な処理の背景美術で人間と人魚の恋模様を描く。『アヌシー国際アニメーション映画祭2025』長編コンペティション部門で審査員賞を受賞したほか、『ファンタジア国際映画祭』コンペティション部門にノミネート。声優陣に鈴鹿央士、山田杏奈らが名を連ねる。


同作は「これまでに誰も見たことのない映像表現を追求する」という目的のもとでプロジェクトがスタート。舞台は「人間と人魚が共存する未来都市」というファンタジー世界となっており、中国・上海の街並みをモデルにしたという。田中栄子プロデューサーは「上海は有名な街ですが、意外と私たちは知らないんですよね。だからこそ“新しい”と思いました」とその背景を語る。


美術監督を務めたのは新海誠監督『言の葉の庭』『天気の子』などの滝口比呂志。滝口は田中プロデューサー、青木康浩監督らとともに世界観を構築すべく上海に渡航し、その時に感じた街の空気感や住民のエネルギーを作品に落とし込んだという。今回公開された美術ボード4点は、街が放つ哀愁やぬくもりがカラフルな色使いや光の明度から伝わり、この街で暮らす住人たちの生活や息づかいが感じられるものとなっている。