Text by 生田綾
Text by 川崎大助

再結成を発表したイギリスのロックバンドOasis(オアシス)によるワールドツアー『Oasis Live '25』が、現地時間7月4日に皮切りとなる。


1994年から2009年までの活動中、“Don't Look Back in Anger”や“Wonderwall”など数々の名曲を発表し、世界的なロックバンドとなったOasis。彼らは音楽史において、どんな存在だったのだろう?


ロック音楽に造詣が深く、6月25日に発売された「公式インタビュー本」である『Supersonic: The Complete, Authorised and Uncut Interviews』の翻訳を務めた作家の川崎大助は、ミュージシャンが観客と一緒に歌う「シンガロング」の文化など、あらゆる場面で「オアシス効果」があったと分析する。90年代当時の雰囲気や、Oasisというバンドの魅力について、解説してもらった。


Oasisのリアム・ギャラガーとノエル・ギャラガー

ようやく、ついに、オアシスが「復活」する。


昨年8年に再結成がアナウンスされ、壮大なコンサートチケット争奪戦が世界各地で勃発してから早10か月、中心人物だったギャラガー兄弟の喧嘩別れから16年。新たに動き始める「伝説」を、世界が目撃することになる――と書くと、大袈裟に感じる人もいるかもしれない。たかが一バンドの、もう30年以上前が全盛期だった集団の、おもにカネのための再結成なんじゃない? と……。