ヤクルトが、米大リーグ、フィリーズ傘下のマイナー2Aレディングから自由契約になった元阪神・青柳晃洋投手(31)の獲得調査を行っていることが25日、分かった。この日、ヤクルトの球団幹部が「これから交渉に入ります」と明かした。最下位にあえぐ中、期限を目前にして緊急補強に動く。

 青柳は阪神からポスティングシステムで大リーグ入りを目指し、1月にフィリーズとマイナー契約。招待選手としてメジャーキャンプに参加したが、オープン戦でも好結果を残せずマイナーで開幕を迎えた。今季ここまでメジャーでの登板はなかった。

 新天地では主にリリーフで19試合に登板して0勝1敗、防御率7・45と振るわず、6月には2Aに降格した。2Aでは先発投手として4試合に投げたが、1勝2敗、防御率6・91と精彩を欠き、「ディベロップメント・リスト」に入って調整していた。マイナーでは通算23試合に登板して1勝3敗、防御率7・22。33回2/3を投げて45四死球と制球が安定しなかった。

 NPBでの実績は十分。通算61勝をマークし、21、22年の連続最多勝、最高勝率を獲得し22年は最優秀防御率のタイトルを含めた投手3冠に輝いた。

 ヤクルトはここまで4連勝中だが、今季は泥沼の最下位にあえぎ、両リーグワーストの借金22。防御率3・56はリーグワーストで投手陣の立て直しは急務の状況だ。チームが後半戦大逆襲のピースとして右腕に白羽の矢を立てる形だ。