フェラーリは、スプリント開催となるF1ベルギーGPで2台のSF-25に新型リヤサスペンションを投入することを決定したようだ。

 フェラーリはオーストリアGPでフロアやディフューザーをアップデートし、7月16日(水)にイタリアのムジェロ・サーキットで実施されたフィルミングデーでは、アップデートパッケージの最後のピースであるリヤサスペンションのテストを行なった。

 通常、フリー走行が1回60分しかないスプリント開催のレースは、アップデートを実施するのに向かないが、事前に試していたこともあって投入が決断されたようだ。

 サマーブレイクまでのベルギーGPとハンガリーGPで、シーズン後半戦に臨むマシンのポテンシャルを解き明かす一方で、ロイック・セラ率いる開発陣は、コードネーム678と呼ばれる来季マシン開発に専心することになる。

 新しいリヤサスペンションはCFDで慎重な評価テストが行なわれ、1周0.1秒ほどのゲインがあると見られているが、フィルミングデーでドライバーはほとんど違いが感じられなかったという。

 これでアップデートの効果を否定的に捉える人もいるかもしれないが、フィルミングデーの走行は実走行データを標準仕様と比較し、設計上の欠陥が修正されたかどうかを確認する上で理想的だった。

 マシンのセットアップは固定されており、タイヤはデモ用だったため、ドライバーが快適に感じるような状況ではなかったのだ。