バドミントンの国際大会ダイハツジャパンオープンが7月15日から東京体育館で開催される。BWF(世界バドミントン連盟)が主催するワールドツアーで2番目に格付けが高いスーパー750。世界の強豪が集い、覇を競う。日本勢は、今年も優勝トロフィーを手にすることができるだろうか。
大会は、今年で第42回を数える。第1回大会は、1982年の開催。バドミントン競技が五輪の正式競技になる1992年バルセロナ大会の10年前に「ヨネックスカップ・ジャパンオープン」として日本初の賞金付き国際大会として産声を挙げた。世界の強豪を日本で見られる唯一の機会として注目を集めた。ただし、日本勢は、なかなか優勝できなかった。安定して競争力を持てるようになったのは、バルセロナ五輪金メダルの朴柱奉ヘッドコーチが2004年に就任してからだ(24年末で退任)。
日本勢の初優勝は、衝撃的な形で実現した。2013年、高校1年生の山口茜が女子シングルスを優勝。16歳3カ月16日で、BWFスーパーシリーズ(現在のワールドツアーの前身)の史上最年少記録を樹立し、世界を驚かせた。決勝戦が打田しづかとの日本勢対決だったことからも分かるように、日本はすでに国際大会での競争力を身につけていたが、山口によって日本勢初優勝が成し遂げられると、堰を切ったように、ほかも続いた。翌14年には、女子ダブルスで高橋礼華/松友美佐紀が初優勝を飾った。15年には、女子シングルスで奥原希望が優勝。山口は、16年から3大会連続で五輪に出場。2016年リオデジャネイロ五輪では、髙橋/松友が日本勢初の金、奥原がシングルス種目初の銅メダルを獲得。ジャパンオープンは、世界の強豪を招いて観戦するだけでなく、日本の選手が地元ファンの前で世界の強豪に挑み、勝てる力を持つことを証明し、世界に羽ばたく大会へと変ぼうした。