サッカーJ3第18節、高知ユナイテッドSCは、ホームでAC長野パルセイロと対戦し、終盤・後半43分にMF金原朝陽のJ初得点となる決勝弾で、激戦を1-0で制しました。
試合前、秋田豊監督に対し「指導に関して選手・スタッフからパワーハラスメントの申し立てがあった」として、この試合からの秋田監督の休養が発表され、神野卓哉ヘッドコーチが指揮をとることに。
チームに激震が走ったと同時に、なんとしても嫌なムードを断ち切りたい高知は、前半からサイドからのクロスを中心に攻撃を組み立て、試合の主導権を握ります。
◆前半2分
水野颯太と鈴木俊也が連携して左サイドを崩すと、鈴木のクロスに東家聡樹がヘディングでシュート。相手キーパーが弾いたこぼれ球に新谷聖基が詰めるも、決めきれず。
◆前半6分
右サイドを駆け上がった上月翔聖のクロスに新谷が頭で合わせるも、クロスバーの上。その後も高知が両サイドからのクロス・コーナーキックで攻撃のリズムを作る。
◆前半26分
内田優晟が敵陣ペナルティエリアでボールをキープすると、ゴール前にパスを出し、待っていた新谷がシュート。こぼれ球に三好が詰めるも得点とはならず。
◆前半32分
長野に左サイドを崩され、ペナルティーエリア内で長野・古賀俊太郎がシュート。しかし高知ディフェンス陣がブロックし得点を許さず。
◆前半39分
長野に、ペナルティエリア手前、ゴールから近い距離でフリーキックを与える。長野のキッカー藤川虎太朗が低い弾道で直接ゴールを狙うが、高知GKアルナウがファインセーブ。
前半から一進一退の攻防が続き、両クラブとも無得点、0-0で試合を折り返します。後半も両者譲らない展開に。
◆後半11分
高知の東家がペナルティエリア手前までドリブルで持ち上がり、右サイドでフリーで待っていた上月へパス。上月がシュートを放つも枠外。
◆後半13分
高知の三好・上月のコンビネーションで右サイドを攻略、グラウンダーのクロスを上げると、相手がクリアしたボールに工藤真人が反応しシュート。しかし枠を捉えられず。
◆後半15分
高知は内田に代え、身長195cmのFWジョップ・セリンサリウを投入。ジョップは今月、育成型期限付き移籍で加入後、初出場。その後は、ジョップがポストプレーをしたり、クロスのターゲットとなったりするなど、攻撃に絡む場面が増える。
高知は前半から「先制まであと一歩」という場面が続くも、相手のネットを揺らすことができず、試合は0-0のまま時間が経過し、春の陸上競技場には緊迫感が漂います。そんな中、試合が動いたのは後半43分でした。
◆後半43分
右サイド・敵陣深い位置から上月がロングスロー。相手DFに当たってこぼれてきたボールを、途中出場の金原朝陽が仕留めて、ついに先制に成功。(高知1-0長野)
途中出場、金原朝陽のJ初ゴールは、0-0で緊迫したゲームの終盤88分、試合の均衡を破る一撃でした。
試合はこのまま終了。高知ユナイテッドSCはJ初の連勝・ホーム戦3連勝を飾り、6月をリーグ戦無敗で締めくくりました。