1995年7月に東京都八王子市のスーパーナンペイ大和田店で女性3人が射殺された強盗殺人事件で、犠牲になった桜美林高校2年、矢吹恵さん(当時17歳)の追悼礼拝が26日、町田市の同校であり、同級生や教員ら約30人が冥福を祈った。30日で事件は未解決のまま発生から30年となる。

 礼拝では、笑顔の矢吹さんの写真と、矢吹さんをイメージしたヒマワリなどを生けた花瓶を前に、参加者が賛美歌「いつくしみ深き」を歌って祈りをささげた。

 礼拝後、親友だった鷹野めぐみさん(47)は「もっと早く解決するだろうと思っていた。大きな進展なく30年を迎えてしまったことがつらく、悔しい。もっと一日一日を大事に、たくさんおしゃべりしたり、遊びに行ったりしたかった」と涙を浮かべた。

 ヒマワリを見ると、明るかった矢吹さんを思い出すという。「どうか解決してほしい。犯人には、自分がこれだけの人の命を奪って、多くの人たちを苦しめているという自覚はありますかと問いたい」と話した。

 事件は95年7月30日午後9時15分ごろ発生。スーパーの2階にいた矢吹さん、都立高校2年の前田寛美さん(当時16歳)、パート従業員の稲垣則子さん(同47歳)が頭を拳銃で撃たれて殺害された。情報提供は八王子署捜査本部(042・621・0110)へ。【朝比奈由佳】