九州電力が玄海原発(佐賀県玄海町)構内でドローンとみられる光を確認したとして「核物質防護情報」の通報に至った異例の事態に、原発の稼働に反対してきた人たちは安全性への一層の不信感を募らせた。
原発に反対する「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(佐賀市)の石丸初美代表は「警備員が玄関で人を遮ることはできても、ドローンは人も不要でどこでも入れる。原発の脆弱(ぜいじゃく)性をついた重大な問題」と指摘。「ドローンを使えば上から探索したり、危害を加えたりすることができてしまう。運転中の玄海原発では放射性物質が作られていて、地元や九州、海に及ぶ被害は原爆の比ではなくなる。住民の暮らしに危険が及ぶと考えると本当に心配だ」と危惧した。【池田真由香】