JALグループの運営する農園、JALアグリポートや古民家風レストラン、ダイニングポート御料鶴(ごりょうかく)でHondaのパワープロダクツが使われている。そもそも、JALが農業や外食産業に進出した理由はどこにあるのだろうか。そしてそこにHondaとはどのような接点があったのだろうか。JALアグリポートとJALの担当者に聞いた。(Motor Magazine2025年8月号より)
(聞き手:千葉知充 写真:井上雅行 TEXT Tomomitsu Chiba PHOTOS Masayuki Inoue)

JAL Agriport(JALアグリポート)取締役 管理部長の齊藤 徹さんに聞いた。

千葉 ここをJALが始めたきっかけは、どのようなものですか。
齊藤 御料鶴は、2020年3月オープンですが、JALグループとして農業に携わろうというところから始まっています。そしてただ農作物を作るのではなく、その一環としてお客様に提供するレストランを運営しています。

JALグループの古民家風レストランと農園で活躍するHondaパワープロダクツ。

齊藤 コンセプトは地産地消です。成田市周辺の特産品を使ったオリジナルメニューでお客様に楽しんでいただき、生産者にも還元したいと考えています。日本の農業の課題をJALは、航空輸送というアセットで海外に輸出し農家に還元できる仕組みを作るという挑戦もしています。その実現のため、拠点は耕作放棄地のある成田空港周辺としました。もうひとつは、安定した事業として一次産業への進出です。こうした取り組みもJALの持続可能な事業へのアプローチのひとつです。