原爆投下後、諫早駅で被爆者の救護にあたった男性の体験をもとに制作した紙芝居が完成し、25日講話会が行われました。

(紙芝居)

「ピカっとものすごい光で目がくらみ、ぼぅっとなりました」

真剣な表情で紙芝居に聞き入る子どもたち。

講話会は、戦争の悲惨さを後世に伝えるために諫早市と長崎原爆被災者協議会、被爆二世の会が企画しました。

(紙芝居)

「髪の毛はチリチリに。衣服も焼け、男女の区別や年齢がわからない人も多かった」

「生まれて初めて見る光景。驚きと恐怖感で言葉を失い頭の中が真っ白になりました」

紙芝居の主人公は、15歳のときに被爆した氏原 和雄さんです。

学徒動員として諫早駅で働いていた氏原さんは、運ばれてくる被爆者の救護を担い、その際、被爆者の衣類などに残留した放射能の影響を受け、”救護被爆”しました。

紙芝居を読み聞かせるのは、氏原さんの娘の鶴田 光惠さん。

二度と戦争を起こしてはならないと、父親の体験を語り継ぐ活動をしています。

(現場音)

「戦争をしてはいけません。この思いをこれからもずっと伝え続けていかなければなりません」

(鶴田 光惠さん)

「(戦争を)体験した方が高齢であったりすでに亡くなられて。これからは私たち、2世3世4世が伝えていかなければいけない、そういう節目に来ていると強く思う」

(参加した子ども)

「亡くなった人たちの犠牲があって僕たちが生きているのを実感できてよかった」

「血まみれの人がいて皮膚を触ったら皮がむけたというのがとても痛そうだと思い心に残った」

「もう戦争はしてほしくないと思った」

被爆二世の会のメンバーは、8月9日に諫早市で行われる平和のつどいでも紙芝居を読み聞かせる予定です。