部品の製造に使う金型などを下請け業者に無償で保管させたとして、公正取引委員会は、アルミサッシ製造大手の「不二サッシ」に対し下請法違反を認定し、保管費用の支払いなどを求める勧告を出しました。

公正取引委員会によりますと、不二サッシは、遅くとも2023年12月以降、アルミサッシなどの製造に使われる「金型」などあわせて7789個を下請け業者46社に無償で保管させていたということです。

なかには1976年から無償保管させていたケースもあり、不二サッシは、「保管費用を支払わなければならないとの認識はあったが、下請けからの請求がなく対応が遅れた」などと説明していたということです。

また、下請け業者20社から納品された部品を検品していないにもかかわらず、不良品だとして返品にかかる送料もふくめ、あわせて421万円分を返品していたということです。

不二サッシは、「本勧告を厳粛に受け止め、コンプライアンスの一層の強化と再発防止に努めてまいります」などとして、今後、保管や返品にかかった費用の支払いについて、速やかに対応を進めるとしています。