岡山・香川の頑張っているアマチュアアスリートを応援する「キラキラアスリート」。今回紹介するのは、テニス競技の女子ダブルス・岡山学芸館高校(岡山市東区)の田崎菜々美選手(3年)と池田花珠(はなみ)選手(2年)です。

備前市の備前テニスセンターで6月8日に行われた岡山県高校総体(テニス競技)の女子ダブルス。田崎・池田ペアは決勝で同じ岡山学芸館の1年生ペアを破り見事優勝、2選手とも団体と女子シングルスとの3種目でインターハイへの出場権を獲得しました。翌週に広島県で行われた中国高校総体では、団体は2024年夏もインターハイ上位進出を果たした野田学園(山口)に次ぐ2位に入ったほか、女子シングルスは田崎選手が1位になり、好成績を収めました。

県総体ダブルス決勝を終えた2選手に、大会の感想やインターハイへの目標などを聞きました。(撮影と聞き手:OHK岡山放送 西村和子)

Q:ダブルスでもインターハイ出場を決めた。今の気持ちは
(田崎菜々美選手)
「自分は三冠をずっと狙っていて、今日は最後のダブルスだったので。でも一番はペアの池田選手と楽しく、情熱的にダブルスをしようと思って、結果的に勝つことができたのでよかったです」
(池田花珠選手)
「去年(2024年)、インターハイで日本一を獲った(田崎)菜々美先輩と一緒にダブルスを組んでもらって、そこで優勝できたってことは、自分のテニス人生の中でも宝物になると思うので、中国でも全国でも勝てるように頑張りたいです」

Q:学年が違っても仲良しという選手が多い中、ミスをしても「すいませんでした」とか「よろしくお願いします」と言うところに好感を持った。1学年上の、24年のインターハイで優勝した田崎選手とペアを組んでいて、ここが楽しい、ありがたいっていうところは
(池田選手)
「自分がミスをしてしまっても、絶対気持ちを下げない感じで声かけをしてくれたり、どこまでも前向きなところです」

Q:田崎選手は前日のシングルスも制して三冠を達成。インターハイでは全国の選手から挑戦を受ける形になる。インターハイ2連覇という目標に向かって、これからどんなところを伸ばしたいか
(田崎選手)
「私たちしか2連覇を狙えない位置にいて、もちろん難しいことなんですけど、(試合に出る)メンバーだけ(の気持ち)が上がるんじゃなくて、チーム全体で上がるっていうことが必要だと思うので。自分が中心となってみんなを底上げできるように。夏に向けて練習がきつくなるが、みんなで頑張るっていう。一人一人に声かけをしたり、ちゃんと一人一人に向き合って、チーム全体で上がっていくっていうのを目指して頑張りたいと思います」

Q:決勝戦は後輩の1年生ペアとの試合。善戦をしていたが、後輩との試合でしんどかったと思うところは
(田崎選手)
「相手はチャレンジャーで向かってきているので。でも自分たちが(後輩を)上から捉えるのではなくて、自分たちもチャレンジャーで向かっていくっていう姿勢で。でも、気持ちは絶対に自分たちの方が上でいこうという話をして臨みました」
(池田選手)
「絶対に気持ちだけは負けない!と思って、叫びました」

Q:一番印象に残ったのが、サイドラインのギリギリを狙ってリターンを返す、そういったところっていうのは得意なのか、ダブルスならではだが
(田崎選手)
「自分たちは団体戦でもシングルスっていう立ち位置なので、ストローク力は相手よりも自信がある。ボレーとかで戦うんじゃなくて、ストロークでどんどん押していこうっていうプレースタイルです」

Q:再びインターハイの舞台に上がる。抱負は
(田崎選手)
「自分たちはやっぱり「団体戦2連覇」を軸にして頑張りたいと思います」
(池田選手)
「自分も2連覇目指して頑張ります」

2024年夏のインターハイ・テニス競技女子団体戦を制し、この夏、大会2連覇を目指す岡山学芸館。その優勝メンバーの田崎選手を中心に、個人戦でも“チーム全員で”勝ちに行くという意識は他校に負けないと、同校で指導する岸直浩さんは胸を張ります。今大会でも試合中の声掛けにもみられた「上下関係」は保ちつつ、学年を越えて関係が良いことも同校硬式テニス部の特徴となっています。

チームで力を入れているのは「部員一人一人がチームのために動くという自覚」。2人が話すとおり、試合に出るメンバーだけでなくチーム全体で気持ちを上げていくことを目指しています。田崎選手の気配りだけでなく、部員が日替わりでリーダーになって練習に取り組むなどしてチーム作りを行ってきたそうです。1年生も主力となり得るため、大事な試合になるとサポートメンバーがお守りを作り、本番では全員が出場有無に関係なく一緒になって声を出すなど、精神面のサポートも忘れないようにしてきたといいます。

チームの目標は「団体戦2連覇」そして「応援したいと思ってもらえるチーム」になること。感謝の気持ちを忘れずにコートでは一緒になって声を出します。中国インターハイ・テニス競技は団体の部が7月29日から31日まで、個人の部(シングルス・ダブルス)は8月1日から4日まで広島県福山市と尾道市で行われます。