細田守監督の新作アニメーション映画『果てしなきスカーレット』が、世界三大映画祭のひとつである「第82回ベネチア国際映画祭」(イタリア)と、北米最大規模を誇る「第50回トロント国際映画祭」(カナダ)の両方に正式出品されることが発表された。アニメーション映画として、そして日本映画として、世界からの注目がますます高まっている。

■ベネチア国際映画祭初出品

 細田監督はこれまで、2010年に『サマーウォーズ』でベルリン国際映画祭、21年に『竜とそばかすの姫』でカンヌ国際映画祭(18年『未来のミライ』は監督週間)に選出されており、今回の選出により、世界三大国際映画祭すべてに作品が選出されたことになる。

 「第82回ベネチア国際映画祭」は、現地時間8月27日から9月6日までの11日間にわたり開催される。アウト・オブ・コンペティション部門は、コンペティション部門と並ぶ公式部門のひとつで、世界の名匠による話題作や大作が特別上映される“花形枠”。賞の審査対象ではないが、世界の注目を集める作品が並ぶ部門だ。

 昨年の同部門には、アルフォンソ・キュアロン監督の『ディスクレーマー 夏の沈黙』(24年)や、ティム・バートン監督の『ビートルジュース ビートルジュース』(24年)、日本からは北野武監督の『Broken Rage』(25年)、黒沢清監督の『Cloud クラウド』(24年)といった注目作が選出された。