8月16日・17日に東京・品川プリンスホテル クラブeX にて上演される井上和彦演出の舞台『朗読会四季シリーズ 夏「イーハトーヴの旅〜宮沢賢治の声が聞こえる〜」』の出演者11人の新ビジュアルが25日、公開された。

 本公演では、あえて朗読劇ではなく、朗読「会」と銘打ち、声にして読まれる文学作品を、日本語の美しさ、作家の感性など音で感じる濃密な空間を演出。少人数の出演者が対峙して行われるやり取りから、無限に広がる作品の世界を感じる、ゆったりと過ごす大人の朗読会となっており、4月の春公演では坂口安吾の「桜の森の満開の下」を上演した。

 今回の夏公演では宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」「注文の多い料理店」「やまなし」「セロ弾きのゴーシュ」4作品を、日替わりで各日3人の声優が朗読。出演声優は阿部敦、伊東健人、井上、木村良平、佐藤拓也、島崎信長(崎=たつさき)、関俊彦、羽多野渉、平川大輔、古川登志夫、八代拓。井上は本公演について「それぞれ役者さんに自由に表現してもらい、いっぱい遊んでもらって、楽しい空間が作れれば。宮沢賢治が岩手の自然の中で感じたこと、描いていたものを表現できるような公演にしたいです」とコメントしている。

 そして今回新たな試みとして、朗読に合わせてチェリスト・谷口宏樹氏が演奏。井上は「生音や音楽の良さ、楽器と一緒にお芝居する、そのへんの掛け合いが楽しみ」と期待を寄せている。さらに、「セロ弾きのゴーシュ」に登場する曲「印度の虎狩」は本公演のために谷口がオリジナルで作曲した。