洗濯のときによく使われるのが「柔軟剤」です。衣類の肌触りを良くするだけでなく、消臭効果や防臭効果もあるといわれていますが、中には入れ過ぎてしまう人もいるようです。SNS上では「柔軟剤を入れ過ぎた。においがきつ過ぎる」「柔軟剤のにおいが苦手」「職場の人の柔軟剤のにおいが臭過ぎる。移香で迷惑」などの声が上がっています。
洗濯機に柔軟剤を入れ過ぎて洗濯してしまった場合、肌にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。柔軟剤の使用を極力控えた方がよい人の特徴も含め、浅草橋西口クリニックMo(東京都台東区)院長で医師の頴川博芸さんに聞きました。
ぜんそくが悪化するケースも
Q.洗濯機に柔軟剤を入れ過ぎて洗濯した場合、肌にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。生じる可能性がある症状について、教えてください。
頴川さん「洗濯時に柔軟剤を規定量よりも多く使用してしまうと、衣類に柔軟剤の成分が過剰に残存し、それが着用時に肌に直接触れることでさまざまな肌トラブルを引き起こす可能性があります。主な症状としては、皮膚刺激による接触性皮膚炎が挙げられます。これは、柔軟剤に含まれる界面活性剤や香料、防腐剤などが肌にとって刺激となり、かゆみや赤み、小さなブツブツとした丘疹(きゅうしん)、さらには湿疹といった症状として現れるものです。
特に敏感な肌の場合、ヒリヒリとした痛みや灼熱感を覚えることもあります。症状が進行すると、皮膚の乾燥やカサつき、ひどい場合には皮むけが生じることもあります。