2024年10月、福岡市内を走行中していた路線バスの車内で見ず知らずの23歳女性を拒絶するのが困難な状態にして胸や下半身を揉む、唇にキスをするなどのわいせつ行為をしたネパール国籍の男(27)の裁判。

福岡地裁は7月7日、懲役2年6か月執行猶予4年の判決を言い渡した。

公共交通機関で卑劣な犯行

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判決によると、ネパール国籍のドウベイ・スシル・カント被告(27)は、2024年10月12日午後9時半ごろから約10分間、福岡市南区から中央区に走行していた西鉄路線バスの車内で隣に座っていた女性(当時23)に背中に右腕を回して身体を密着させ、右胸を着衣の上から手で揉むなどの行為を行った。

さらにドウベイ・スシル・カント被告は、被害女性を恐怖により拒絶できない状態にして女性の右胸・下半身を着衣の上から手で揉み、無理矢理唇にキスをするなどのわいせつ行為を行った。

検察側「卑劣かつ執拗な犯行」と厳罰求める

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論告求刑公判で検察側は「卑劣かつ執拗な犯行態様であり、悪質性が非常に高い」と主張。

公共の場で、わいせつな行為が行われるとは予想していない被害女性の隙を突いた犯行であるとし、ドウベイ・スシル・カント被告が女性の拒絶の意思表示にもかかわらず、執拗に行為を続けた点を強調した。

また、被害女性は精神的苦痛を受け、実生活上の不都合も生じていることから、被害結果も重大であると主張。

被告人の犯行動機についても「犯行時に飲酒したことで気が大きくなった」というドウベイ・スシル・カント被告の説明は言語道断であり、一切の酌むべき事情はないとして、懲役2年6か月を求刑した。

被害者は公共交通機関の利用困難に

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