ぜいたくなリゾート体験「パワーバカンス」をコンセプトに25日、沖縄本島北部に開業した大型テーマパーク「ジャングリア沖縄」。開場時間の午前9時15分には、先んじてパークを訪れようと500人以上の来場者が列をなした。途中、システムトラブルがあったものの、初日に大きな混乱はなかった。約5千人の来場者は台風7号の影響で時折、雨風が強くなったり、沖縄の強い日差しが照り付けたりする天候の中、思い思いにアトラクションを楽しんだ。一方、地域住民が懸念していた交通渋滞は、この日は起こらなかった。
パークのメインゲート。「3、2、1、ジャングリア」のかけ声がかかると、シンボルの「ジャングリアツリー」は白煙に包まれ、集まった来場者らが次々と笑顔で入園していった。オープンから15分が過ぎても園外で続く長蛇の列。友人と訪れた那覇市の女性(43)は「最後尾はどこだろう。こんなに暑いのに、どのくらい並ばないといけないんだろう」と笑った。
午前10時頃にはシステムエラーで一時ゲートの入場ができなくなるトラブルも発生した。10時50分頃にやっと入場できた男性=東京都=は「初日でこのトラブルは心配だけど入れて良かった。たくさん楽しんでくる」と語り、お目当てのダイナソーサファリを目指して駆け出した。
「めちゃくちゃ興奮した。もう一回乗りたい」と話すのは、ダイナソーサファリを楽しんだ東京都からの来場者(28)。「恐竜の様子がとてもリアルで怖かった。生きて帰ることができたのは隊長のおかげ」と興奮冷めやらぬ様子だった。
パーク内では台湾や香港からの観光客も目立った。台湾北部の新北市から家族4人で来場した女性(37)は「台湾の報道でジャングリアの存在を知った。ちょうど子どもたちの夏休みなので遊びに来た。五つのアトラクションに乗りたい」と笑顔で語り、早足でパークに向かった。
一方、パーク内は蒸し暑く、暑さ対策で手持ちの小型扇風機などを利用する来場者も多くみられた。午前9時過ぎに入場した、米国在住の台湾出身男性(79)は「息子家族と一緒に10人で来た。遊びたいアトラクションは4時間も待たないといけないので、記念撮影してから帰る」と話し、わずか1時間の滞在でパークを後にした。