【北部】名護市と今帰仁村にまたがる大型テーマパーク「ジャングリア沖縄」の開業は、島北部の事業者からも経済波及効果に注目が集まる。一方、交通渋滞への懸念から、パーク周辺には仕入れや卸への影響が出ている事業者もある。

 名護市大中の「そうわメガネ」は、パークを目当てに訪れた人が街でも楽しめるようにと、恐竜をモチーフにした眼鏡やサングラスを販売している。半年ほど前から、取引先の複数のブランドやメーカーに恐竜やジャングルをほうふつさせる商品がないか確認したといい、上地貴文代表社員は「パークを訪れる人の熱が冷めないよう盛り上げたい」と意気込む。

 精肉卸の山吉フード(名護市為又)の長山勝美社長は5月ごろ、毎日配達に訪れる仕入れ業者から「交通渋滞が予測されるので配達の頻度を落としたい」と連絡を受けた。最終的に取引のある全ての業者が、配達頻度を減らすこととなった。

 配達回数が減って1回当たりの発注量は増え、在庫の増加は冷凍庫の稼働率上昇につながる。長山社長は思わぬコストの増加に困り顔だ。

 自社でも卸先への配達で渋滞の影響を考慮しなければならず、従来は1日で済んでいた配送ルートを複数日に分散させる対応などを検討する。最悪の場合は配達の一部を断念することも視野に入れる。25日は渋滞がなく、仕入れ、卸とも影響はなかったが「渋滞はやむを得ないが、影響を受ける業者への補助などを行政には検討してほしい」と求めた。