【南城】世界文化遺産の斎場御嶽や知念岬公園へのアクセス課題を解決するため、免許不要で歩道の走行が可能な次世代モビリティー「WHILL(ウィル)」が26日から南城市内に導入される。がんじゅう駅・南城から斎場御嶽入り口までの約500メートルの区間や、知念岬公園など移動負担が大きい区間で活用。歩行に不安がある来訪者の利便性向上を図る。

 南城市観光協会、沖縄トヨタ自動車、次世代モビリティーを開発するWHILL社の3者連携で実施する。

 導入するのは、歩道を走れるスクーター型の「ウィルモデルS」と、チェア型の「ウィルモデルC2」の2種類。段差やでこぼこ道に強く、同行者と同じスピードで一緒に移動できる。安全のため、下り坂でも設定速度以上にスピードが出ないように制御される。

 今後はトヨタ自動車が開発する、GPSと連動した音声ガイド機能の導入も予定する。久高島や奥武島での活用、福祉団体との連携によるユニバーサルツーリズムの実現を目指す。

 沖縄トヨタ自動車の崎原吏副社長は「バリアフリーかつ安全快適な観光環境の整備に寄与する。南城市のDXによる観光課題の解決に直結する取り組みだ」と述べた。

 貸し出しはウィルの専用アプリから。利用可能範囲はがんじゅう駅・南城から周辺2〜3キロ圏内。料金は4時間千円、8時間2千円。