参院選は20日の投開票まで1週間を切った。9人が出馬した京都選挙区では、主要政党が相次ぎ候補者を擁立し、2つの枠を巡る激戦となっている。週末の12、13両日は各党幹部が相次ぎ京都入り。「ここが正念場だ」と聴衆に支持を訴えた。
12日、京都市南区の商業施設前で、街頭演説を行った国民民主党の榛葉賀津也幹事長は「この30年間ずっと給料が上がらなかった。このタイミングで政治の流れを変えたい」と集まった聴衆に語りかけた。その後、汗を拭いながら支援者らと握手をしたり、撮影に応じたりした。
れいわ新選組の山本太郎代表も同日、京都市中心部の繁華街でマイクを握った。「日本が30年不況が続く原因の一つが消費税だ」と強調し、結党当初から掲げる消費税廃止を訴えた。倒産が相次ぐ中小企業を守り、経済を立て直すと主張し「この国の最高権力者はあなた。京都からも変えられる」と訴えかけた。
13日には立憲民主党の野田佳彦代表がJR二条駅前(京都市中京区)で演説。物価高対策として食料品の消費税率0%を掲げており、「食卓から笑顔が消えるような政治にストップをかけよう」と声を上げた。また、自民党議員に相次ぐ政治とカネの問題や失言について「絶対に負けてはいけない相手。責任を持って政権交代を目指していく」と語気を強めた。
「自民の背中が見えてきた。あと一歩のところまで来ている」。同日、京都市下京区の百貨店前に日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)が姿を見せると、沿道の支援者から大きな歓声が上がった。北陸新幹線の延伸問題にも触れ「小浜ルートにするにしても米原ルートと比較して決めるべきだ。京都府民が本当に納得しているのか疑問に思う」と述べ、支持を訴えた。
共産党の田村智子委員長は同日、公示後2度目の京都入り。京都府城陽市のホールで開かれた演説会には約1200人が集まった。与党公約の現金給付を巡り「税金を使った選挙買収だと声が挙がるのは当然。何回やるんだ」と糾弾。消費税率5%への減税が「最も効果的だ」とした。終了後は支援者らの手を握り、支援を求めた。
そのほか自民党は現職大臣が公認候補の個人演説会に登壇。参政党やほかの候補者も街頭に立ち、支持の拡大を呼びかけた。(渡辺大樹、塚脇亮太、入沢亮輔)