第107回全国高校野球選手権京都大会は25日、わかさスタジアム京都(京都市右京区)で準決勝2試合が行われ、京都国際と鳥羽がそれぞれ決勝に進出を決めた。京都国際は2年連続の、鳥羽は10年ぶりの夏の甲子園出場を目指す。決勝は27日の予定。

京都国際、西村が13奪三振の力投

昨夏の甲子園で初優勝した京都国際が主戦・西村一毅の力投に加え、立命館宇治の守備の乱れなどに乗じて着実に加点。夏連覇へと着実に駒を進めた。

京都国際は先制を許したものの、五回には9番尾角凌の安打で好機を作り、3番小川礼斗の適時打で逆転に成功。その後も相手投手の暴投などで加点し、突き放した。

また主戦・西村は計13奪三振を奪う力投を披露し、立命館宇治打線に的を絞らせなかった。

京都国際の小牧憲継監督は試合後、好投した西村について「覚悟や姿勢が変わってきたと感じる。しっかりと明後日の決勝に備えたい」と意気込みを語った。

鳥羽は劇的サヨナラ勝ち

第2試合では公立校で唯一4強に残った鳥羽が、劇的な幕切れで10年ぶりの甲子園に王手をかけた。

初回から2点ずつを取り合い、迎えた三回。京都外大西が5番静井暖人の犠打や6番中辻秀太の適時打で2点を追加した。その後も小刻みに加点し、試合を有利に進めた。

4点を追いかける九回、鳥羽が仕掛けた。2番三沢祐斗が適時打を放って1点を返し、その後、2死満塁の好機を作る。ここで4番横谷乙樹がフルカウントから右越えに放った打球がスタンドに吸い込まれ、逆転サヨナラ満塁本塁打に。「得意なコースをフルスイングした」(横谷)

鳥羽の村上冬万主将は「(京都国際は)強敵だが自分たちの強みを出せるように戦いたい」と話した。(小野田銀河)