慢性閉塞性肺疾患や気管支炎のため緊急入院していた歌手、五木ひろし(77)が25日、休演していた東京・明治座公演「デビュー60周年記念 五木ひろし特別公演 坂本冬美特別出演」に復帰した。

公演は第一部の時代劇舞台と第二部の歌謡ショーを行うが、五木は23日の発表通り、第二部のみ出演。観客から「ひろし〜」の大歓声で迎えられると、「ご心配、ご迷惑をおかけしたことを心からおわびいたします。本当に…」と感極まった様子で声を詰まらせた。

ステージでは「夜明けのブルース」「契り」などのヒット曲や新曲「母の顔」などを入院前と変わらぬ力強い歌声で披露。「歌い手、舞台人はこうして板の上に立つことが幸せ。完全復活に至っていませんが、それに向けて体に気を付けて頑張っていきたい」と決意していた。

公演は5日に開幕。五木は鼻水やせきが出るなどの症状を訴えて11日に入院し、12、13日の公演は中止。14〜24日は太川陽介(66)が五木の代役を務めた。

これまで大病はない五木は「病室で皆さんから『ゆっくり休んで』と連絡をもらうたびに『早く復帰しなければ』という思いになった」と説明。新曲「浪花魂」などを熱唱した坂本冬美(58)や太川は涙で復帰を喜び、五木は共演者に「緊急事態でも一生懸命頑張ってくれてありがとう」と感謝した。五木は27日の千秋楽まで第二部のみ出演する。