韓国政府が自国の経済動向について、「依然として景気減速への懸念が残るものの、消費心理の改善など肯定的な兆しが見られる」との見通しを示した。
政府の企画財政部は7月18日に発刊した『最近の経済動向(グリーンブック)』7月号で、「最近の韓国経済は消費や建設投資など内需の回復が遅れ、脆弱な分野を中心に雇用の困難が続いている」と伝えた。
そのうえで、「アメリカによる関税賦課に伴う対外環境の悪化により、輸出の減速懸念など景気の下方圧力が依然として存在する状況だが、消費心理の改善など肯定的な兆しも見られる」と明らかにした。
政府は下半期に入って初となる景気診断でも、2025年以降から6カ月以上使用してきた「景気の下方圧力」という表現を今回も使い、否定的な評価を続けた。
ただし、先月の「景気下方圧力の増大」という表現から「増大」を削除し、今月は「肯定的な兆し」といった表現も盛り込むなど、やや楽観的な診断も加えられている。
企画財政部は「昨年末から“景気の下方圧力”という表現を使用してきたが、依然として対外的な不確実性が続いているため、下方圧力が残っている状況」と説明。一方で「国内的には株価の大幅上昇や補正予算事業への期待感などが消費心理に影響を与え、下方圧力が弱まった。今後も消費面において引き続き(肯定的に)作用する余地があると見ている」と付け加えた。
6月の消費者心理指数は108.7で、前月比6.9ポイント上昇した。消費者心理指数が100を上回る場合、経済状況に対する消費者の主観的な期待が過去(2003〜2023年)の長期平均より楽観的であることを意味する。
(記事提供=時事ジャーナル)