天国から地獄、そのあとはあまり記憶がない。それぐらいショックだった。日本がW杯出場を果たしていたら、4年サイクルで成長している日本サッカーの進化を、1サイクル早く世界に示すことができた。先にはつながったが、米国大会でサウジアラビアが決勝トーナメントに進出しただけに、W杯で腕試ししてみたかった。私自身も、世界への道が開けて人生が変わっていたかもしれない。

 ◇井原 正巳(いはら・まさみ)1967年(昭42)9月18日生まれ、滋賀県出身の57歳。守山高から筑波大を経て横浜Mの前身の日産入り。磐田と浦和でもプレー。アジアの壁と言われ、大学2年生の時に日本代表入り、ドーハの悲劇とジョホールバルの歓喜を経験、98年W杯フランス大会に主将として出場。代表通算122試合。引退後は北京五輪代表コーチ、柏コーチ、福岡監督、柏監督を務めた。現在は解説者、6月にU―20Jリーグ選抜監督も務めた。7月から韓国2部・水原コーチ。