現在、藤井さんは、福島で新たな研究に取り組んでいます。放射性物質の除染後の土地に田んぼを再生するという壮大な挑戦です。「先ほど私は人間に土はなかなか作れないと言いましたが、実際にやらないといけないところまできています。私たちの成果だと頑張っても30年かかるんですけど、そこまで待てないんですよね。微生物や堆肥、粘土など、足りない要素を見極めて、なんとか5年ぐらいで再生できないか研究しています」と意欲を語りました。

土の生成には長い年月が必要であり、一代では成しえないスケールの研究です。だからこそ、「自分の手で土を再生したい」という強い想いが藤井さんを突き動かしています。藤井さんの著書「土と生命の46億年史」(講談社)では、地球誕生から生命進化・人類文明まで、土の視点で46億年の歴史が綴られています。

◆手紙の宛先は「土」!?

番組のテーマ「手紙」にちなみ、藤井さんが「手紙を書きたくなる場所」として挙げたのは「夜中の部屋」でした。その理由として、「私はわりと筆まめで、夜中に静かになった部屋でよく手紙を書きます」と話します。

特に、研究でお世話になった海外の関係者への手紙には、思い入れが強くなるといいます。そんな藤井さんが、「今、想いを伝えたい方」に向けて手紙を書きました。宛先はなんと「田んぼの土」。「今は令和の米騒動で大変だから、そういう意味でも書いてみました」と語ってくれました。手紙の内容は、ぜひ放送をチェックしてください。


藤井一至さんの著書「土と生命の46億年史」(講談社)




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<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY'S POST
放送日時:毎週日曜 15:00〜15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/post/