前半戦が終了したプロ野球ペナントレースは、セ・リーグ打率ランキングで3割打者が不在という“異変”が起きている。ランキング上位では中日の岡林勇希が.29478でトップに立っており、広島の小園海斗が.29376と僅差での2位、阪神の近本光司が.292で3位につける。NPBでは年々、3割打者が減少傾向にあるものの、今季のセ・リーグは前半戦を終えた時点で「ゼロ」となっており、この状況には海の向こうからも関心が寄せられている。

 韓国メディア『スポーツ朝鮮』でも7月23日、セ・リーグの打率に関しての特集記事を配信。「3割打者が全滅し、打率.294が1位」などと報じた。
  今回のトピックは、NPBの連載を長く担当するなど日本球界に詳しいミン・チャンギ記者が担当。同記者は、「いくら強力な『投高打低』シーズンといえども、予想できなかった展開だ」と素直な印象を綴っている。

 さらに、「セントラルリーグは3割打者なしのままオールスター休憩に入った。シーズンが進むにつれて3割打者は減っていく傾向にあるが、前半戦で3割打者が全滅したケースはこれまでなかった」と振り返りながら、「通常、後半戦に規定打席をクリアして上位打者に顔を出す選手が現れるものだが、今年はそうした3割予備軍も見当たらない。強力な投手陣に押されて打者が力を発揮できていない」などと分析する。

 またミン・チャンギ記者は投手成績にも言及しており、「現在首位を走る阪神は前半戦でチーム防御率1.99を記録した。最下位のヤクルトを除く残り4チームも2点台の防御率を維持している」と指摘。続けて、「(個人の)防御率の1位から4位までが1点台。打者の不振と対照的な、非常に優れた数字だ」と評している。