夏の高校野球県大会決勝が27日、さいたま市の県営大宮公園野球場であり、叡明が5−2で昌平を破り、春夏通じて初めての甲子園出場を決めた。越谷市の学校が夏の甲子園に出場するのは1995年の越谷西以来、30年ぶり。(足立優作)
叡明高校 越谷市の私立校。1959年創立の男子校小松原高校が前身で、2015年にさいたま市から移転して校名を変更、共学化した。卒業生に、バドミントンダブルスで全英オープン2連覇の遠藤大由(ひろゆき)さんら。全国レベルの合唱部も知られる。
◆昌平・桜井主将の本塁打で一時は勝ち越しも…
聖地への切符をかけた決勝は、甲子園の土を踏んだことのない学校同士の対決となった。
春の県大会準優勝の叡明は1−2とリードされた後の六回、笘大悟選手(3年)が三塁打を放ち同点とした。さらに四死球で満塁とし、細沼慶聡選手(3年)の中前2点適時打で差を広げた。九回も1点を追加した。
先発の増渕隼人投手(3年)は8回2失点の好投を見せ、九回は外野守備から交代した田口遼平投手(3年)が無失点で締めた。
2年連続の決勝に臨んだ昌平は五回、桜井ユウヤ主将(3年)が五回に一時は勝ち越しとなるソロ本塁打を放ったが、その後、八回まで無安打に抑えられた。九回の2死一、三塁の好機もあと1本が出なかった。
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◆タイムリー2本の大仕事 叡明・細沼慶聡選手
決勝の大舞台で先制、そして勝ち越しの一打。「増渕をどうにか楽にする」。エースを思う執念が2度の適時打につながった。いずれも相手の速球に負けないようバットを短く持ち、打席の後ろに立ってコンパクトに振り抜いた。