日本の空の玄関「羽田空港」の片隅に、スゴイ美味しいラーメンが存在します。どういったものなのでしょうか。実際に食べてみました。
1タミの片隅にあった「ガチ中華系ラーメン」
「空港ラーメン」というと、市街地で食べることができるものとは異なり、パンチがなく値段も高い――。というイメージを持つ方も少なくないでしょう。しかし、日本の空の玄関「羽田空港」には、そういったものとは一線を画すラーメン屋さんが存在しています。実際に食べてみました。
そのラーメン屋さんは、同空港の第1ターミナルの片隅にある「天鳳ラーメン」です。店舗のすぐ近くにあるコンビニエンスストアにいくと、いつも良い、いわゆる“町中華”の香りが漂っています。今回はうっかりその香りに釣られてしまい、お昼を食べたはずなのに入店してしまいました。なお、同店舗は空港職員など、この空港を頻繁に利用する人のあいだでは、よく知られているお店です。
このお店の看板メニューは、醤油系のラーメンのうえにあんかけがのった「天鳳麺」です。
通常、このテのラーメンは“万人受け”するように、さっぱり醤油スープに柔らかい中太麺というのが相場だと筆者は考えています。確かに飲み会の後などはこういったラーメンは最高ですが、食事となるともう少し刺激が欲しくなります。
しかし「天鳳麺」の麺をリフトすると出てきたのは、低加水の細麺でした。しかも「硬め!」某デカ盛りラーメン屋さんで、プラスチックの食券を掲げて「カタメ」コールをする筆者にとっては、感動すら覚えてしまいました。そして気になるお値段はなんと920円。しかも並盛でも十分な量もあり、空港価格ではコスパもスゴイです。
正直、食べ始めたばかりの印象としては、もう少しパンチが欲しいかな……でした。しかし、食べ進めるうちにあんかけがどんどん溶けてきて、後半になるほど美味しくなるのが、このメニューの魅力です。あんかけの具は、キャベツ・にんじん・キクラゲ・豚肉・たけのこ・玉ねぎなど。太切りの長ネギも入っていました。これらがスープに溶け合うと、ギンとした塩味に野菜の甘さが溶けあって、そこに低加水細麺のパンチが加わり、すっかり箸が止まらなくなってしまいました。
某有名人の方が「本当においしいラーメンは最初は物足りないくらいで、どんどん後半においしくなるよね」といった趣旨のことをテレビでいっていたことを記憶しています。筆者はこれまで、「いや、一口で脳天に突き刺さるラーメンこそ至高でしょ!」と考えていましたが、まさか空港ラーメンでその概念が覆されるとは思いませんでした。これが羽田空港で食べられるのは、本当にありがたい限りです。
なお、同店舗のチラシによると、ライスを同時に頼み、”追い飯”するのがおすすめとのこと。今度は大盛りとご飯を同時に食べたいなと思いつつ、チャーハンとセットでいただくのもイイなと思ってしまいました。