6月29日、高岡市長選で初当選した出町譲さんの事務所を訪れた新田知事。その際の投票率に関する発言に会場の支援者からヤジが飛び、物議をかもしています。2日の会見で新田知事は、発言の意図について「はなむけの言葉だった」と話しました。

新田八朗 富山県知事
「首長の先輩としての “はなむけ言葉” を私は申し上げたつもりであります。それを負け惜しみだとか違和感を感じる発言だとか、大変に矮小化されて報道されているのは私の本意ではありません」

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2日の定例会見で自身の発言を釈明した新田知事。

ことの発端は先月29日。高岡市長選挙で初当選した出町譲さんの当選セレモニーでの知事の発言です。セレモニー開始からおよそ1時間後。

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司会者「なんと千両役者、新田知事登場!」

現職の陣営にいた新田知事が、出町さんの事務所を訪れ当選を祝福しました。

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新田八朗 富山県知事
「高岡の有権者の皆様の大きな支持を得て、当選されたこと心からお祝いを申し上げます」

投票率に触れた “その時” 支持者から…

新田八朗 富山県知事
「ちょっと確定の投票率は聞いておりませんが、“半分近くの方が投票されていない” ということもしっかりと踏まえていただき…
(声:何を言ってるんだ。知事選はどうだったんだ)

…これからは、その投票されなかった方々のお気持ちも、どこにそういう方々がおられるのか、4年間はその方々を探す旅だと思っています。私自身がそうでした。その経験で申し上げているんです(拍手)」

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高岡市長選の投票率は、前回より3.06ポイント低い55.65パーセント。有権者の半数近くが投票していないことに触れた発言だったとしました。

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“投票に行かなかった人”の思いを考えてきた

2日の記者会見、新田知事は発言の意図について。

新田八朗 富山県知事
「首長というのは全住民の皆様に責任を持つ立場ですから、投票してくれた人だけがよいということではないと思って私もこの5年間やってきております。そんな、いわば首長の先輩としての “はなむけの言葉” を私は申し上げたつもりであります」

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新田知事は、自らが初当選した直後から5年間、投票に行かなかった人の思いをどうくみ取れるか考えてきた経験からの発言だとしました。

そのうえで自身が応援してきた現職が落選したことへの負け惜しみではないと釈明しました。

新市長となる出町さんについては、県と高岡市の発展に向け、さまざまな場面で連携していきたいとしています。

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