【AFP=時事】米国のドナルド・トランプ大統領は24日、改修中の米連邦準備制度理事会本部を視察し、ジェローム・パウエル議長と緊張感のあるやり取りを交わした。

金利を引き下げないパウエル議長を解任したいものの、その法的権限がおそらくないと見られているトランプ氏は、FRB本部の改修費用超過を理由にパウエル議長の職を解くと脅しをかけた。

視察中、記者団の前で短くも非常に気まずいやり取りがあると、トランプ氏とパウエル氏は口論になった。

トランプ氏が改装費用は31億ドル(約4500億円)と述べると、パウエル氏は大統領をすぐに訂正し、「私はそういった話は承知してない」と応じた。実際の費用は25億ドル(約3660億円)とされている。

トランプ氏は費用をリストアップしたとみられる紙を出したが、計画に入っていない、別のビルの工事が含まれていると指摘を受けた。

トランプ氏はそれが全体的な再開発の一部だと主張し、自身の意見を曲げなかったが、パウエル氏は「(別のビルは)5年前に完成したもの…新しいものではない」と反論した。

その後にトランプ氏は、より融和的な態度を取り、「経済について生産的な話し合いをした」と記者団に話し、「緊張はなかった」と述べた。

「少し遅すぎるかもしれないが、彼が正しいことをするだろうと信じている」

トランプ氏の目に留まったのは、当初19億ドル(約2800億円)と見積もられた改修費用が6億ドル(約900億円)に急騰したことだった。この費用の大きな要因は、爆発時の倒壊や爆風に耐える窓の設置など、安全対策のためとなっている。 【翻訳編集】AFPBB News