「盆踊り」を同時に踊る人の人数や国籍数のギネス世界記録に挑戦するイベントが26日、大阪・関西万博の会場であった。62カ国の3946人で新記録を達成した。
会場内のアリーナに、事前募集に応じた参加者約4千人が集まった。世界各地のお祭りに参加してきたタレントの宮川大輔さんが、ゲストとして盛り上げた。
参加者の多くは、おそろいの法被やTシャツ、浴衣、民族衣装を身にまとい、約5分半の万博公式ソング「この地球(ほし)の続きを」に合わせて踊った。
「参加者の90%以上が、5分以上、決められた踊りを正確に踊る」が記録達成の条件。それを満たし、2017年9月にあった八尾河内音頭まつりの世界記録2872人を上回る3946人で新記録に認定された。失格者はゼロだった。
最多国籍数の記録はこれまでになく、50カ国以上で新記録と認められた。イベントの事務局は、多様な国籍の人を集めるため、在関西の領事館や海外パビリオンの関係者にも呼びかけたという。
奈良県から訪れた北吉かおりさん(55)と史佳さん(27)は、母娘で参加した。かおりさんは「音楽や踊りは言葉の壁を越える。万博は出会いがある。色んな国籍の人と記録に挑戦し、盛り上がりたい」と話した。
ロート製薬は、社内で希望者を募り、約430人で参加した。広報・CSV推進部の梅村健さん(45)は「これだけたくさんの人で一つのことを成すことはなかなかない。一体感に感動し、一人ひとりの心が動いてくれたら」。
パビリオンスタッフとして働くため、フランスから来日しているアメリ・ランビエルさん(26)も「盆踊りは初めて。いろいろな国の人とダンスして、素晴らしかった。特別な経験になりました」と笑顔だった。
挑戦は、大阪の魅力を世界に発信する「大阪ウィーク」の一環として企画された。(滝坪潤一)